「子供が乗れるキャリーケース(スーツケース)」
もはや、そのままなのですが、別の言い方だと「乗れるキッズキャリー」「ライドオンキャリー(の子供用)」「乗れるキャリー」など。おそらく、この「子供が乗れるキャリーケース」のしっくりくる名称が今(2023.12)はまだないのだと思います。
そのため、多くの人はこれを「子供が乗れるキャリーケース」とか「子供が乗れるキャリー」などと呼んでいるのが現状です。
ただの「キッズキャリー」だと、乗れない普通の子供用キャリーも含むので仕方ありませんね。私的には「乗れるキッズキャリー」が言いやすいですし、しっくりくるような気がします。
この記事では、私が、子供が乗れるキャリーケースを購入する前に知っておきたいと思っていた基本的なことを当時を振り返りつつ、ざっくりまとめており、これからキャリーの購入を考えている人にこそ是非お読みいただきたい内容になっています。
子供が乗れるキャリーケースの種類・形状(デザイン)・耐久性・サイズ感など
ひとくちに「子供が乗れるキャリーケース」といっても、さまざまなタイプがあります。
ざっくりとしたタイプ、形状(デザイン)、耐久性、サイズ感などをそれぞれ詳しくみていきましょう。
どれもかわいいデザインばかりですね♪
①キャリーの種類・タイプについて
主に「本気タイプ」と「遊びタイプ」の2つのタイプに分かれるのかなと思っています。
- 本気タイプ
実際に旅行に持っていくことを想定して設計されているのでタフな作りで耐久性は高い。耐荷重は35〜50kgなど。キッズトラベル、ジェットキッズ、ノリッコあたりが有名。 - 遊びタイプ
魅力的なデザインの商品が多いが、あくまでも遊び用であり、耐久性は低め。実際に旅行に持って行くと耐久性的に何かしらの問題が生じ、旅先で大変なことになるケースも。耐荷重は子供の体重+わずか数キロのものが多い。
②キャリーの形状やデザインについて
これは①の種類にも関連しますが、本気タイプはやはりタフさが求められるので形状やデザインはどうしても遊びがないように感じます。一見すると、その外観だけではそれが子供が乗れるキャリーケースだと気づかない人もいると思います。
一方、遊びタイプのデザインは「見るだけで楽しい」非常に魅力的な形状・デザインをしているケースが多く、「カッコいい!」「カワイイ!」と感じるものばかりです。子供だけではなく、大人もそれを目の前にしたらつい笑顔になってしまいます。
③キャリーの耐久性や耐荷重について
私自身、ここでいう本気タイプと遊びタイプ、両方の乗れるキッズキャリーを購入し実際に使っていますが、本気タイプと遊びタイプとでは耐久性に明らかな違いがあります。
素材の違いがもっとも大きいですが、形状と重量の点も無視できません。
遊びタイプはそもそもの目的がそれを持って実際に長期旅行などに持って行くように作られていませんし、そうする必要もないため、作りが細くて薄い部分が多いです。素材も軽量化が重視されているため、重量的にもかなり軽めです。また、荷物が入るといっても、あくまでも遊び用ですので、荷物を入れづらかったり(内部がフラットになっていないなど)、たくさんの荷物は入らなかったりします。遊びタイプのキッズキャリーの耐荷重は(一概には言えませんが)ざっくりと、子供の体重+わずか数キロ程度といったところでしょうか。
例えば3歳児とかだと13-14kgくらいはあるので、子供+5kgくらいの荷物しか収納できない感じになります。まぁ、あくまでも遊び用なのでそれでも十分かもしれませんね。
一方、本気タイプのキッズトラベル、ジェットキッズ、ノリッコなどは遊びタイプのキッズキャリーと比較すると圧倒的にタフな作りになっています。
その分、(遊びタイプと比較すると)重かったり、形状的にもわりと単純さを感じるデザインです。けど、これらの本気タイプは旅行でしっかり使えます。「使える」というのは、キャリーケースとして&子供が喜ぶ&抱っこが減る→役割をまっとうしてくれるという意味です。
耐荷重については、キッズトラベルなどであれば50kg(荷物+乗る子供)まで耐えますので、個人的には十分かなと思っています。
④キャリーの容量・サイズ感について
上の画は、無印、ACE、リモワ、アジア・ラゲージなどのサイトを参考に自分で作成しました。
各社のサイズと泊数のおおよその平均値を出したのですが、それを改めてみると「なぁ〜んだ、1泊=10Lって覚えておけばいいのか」と大発見をした気分になりましたw
乗れるキッズキャリーの容量は小さめタイプから大きめタイプなどさまざまですが、概ね18〜65L程度です。
おそらく、キッズトラベルやノリッコが本気タイプでもっとも大きいのかなと思いますが、その容量はどちらも65L(高さは60cm弱)。上の画を見てもらってもわかるとおり結構大きいじゃんという感じですよね。
4-5泊用のキャリーサイズあたりから、使わないときは結構邪魔というか、場所をとるので保管スペースなど考えておいたほうがいいと思います。
子供が乗れるキャリーケースは危ない?!
これは2つの観点からその危険性について考えてみたいと思います。
商品自体の安全性・危険性
普通、それがただのキャリーケースであれば「安全性はどうなの?」なんてことはあまり考えませんよね。
しかし、それが子供が乗れるキャリーケースということであれば安全性は気にしておきたいところです。
乗った際、子供の体を支える安全ベルトがあり、走行テスト、落下テスト、振動テスト、衝撃テストなどをしっかりやっていそうなメーカーを選ぶことをおすすめします。
この点にについて、私は「少し高くてもいいから日本製のものを…」と思っていろいろ探した結果、完全日本製の子供が乗れるキャリーケースはほとんどありませんでした(ほとんどというか多分ない)。そのため、ちゃんと日本の会社が正規代理店になっているものを選ぶようにしています。
子供を放置することによる危険性
これは商品自体の危険性とは別です。
初めて子供が乗れるキャリーケースを手にすると、子供はあまりに楽しくて、嬉しくて、ついつい調子に乗りすぎちゃいます。また、その姿をみて、ママとパパも嬉しくなって油断して放置してしまいがちになるかもしれません。子供と親の油断が重なったその瞬間、キャリーに乗ってはしゃぐ子供が転倒してしまったり、人様にご迷惑をかけたりしてしまうかもしれませんので、子供が乗れるキャリーケースを購入しても、完全放置はしないように気をつけましょう。
子供が乗れるキャリーケースは機内持ち込みできる?
結論から先に言うと、少なくても私がおすすめするキッズキャリーでは、ストッケのジェットキッズ以外は基本、機内持ち込みはできません。
「基本」というのは、旅行に持っていくような本気タイプの子供が乗れるキャリーケースという前提を指しています。キッズトラベルとノリッコが有名ですが、今はそれ以外のメーカーの商品もたくさん出ています。ですが、本気タイプで機内持ち込みができるキッズキャリーは今のところ見ません。
私はトランキもかわいいのでおすすめしていて、トランキであれば機内持ち込みが可能です。けど、あれはどちらかといえば「遊びタイプ」なんですよね。
ジェットキッズはもともと機内持ち込みを想定して設計されていますので、多くの航空会社で機内に持ち込み可となっています。
※逆をいえば、ジェットキッズは機内持ち込み用に設計されているため預け荷物にしてしまうと高確率で破損する可能性があるので注意してください。
ANA、JAL、ジェットスター、ピーチ、スターフライヤーなど、その他の航空会社でも、国内線・国際線の一般的な機内持ち込み可能なキャリーケース(スーツケース)のサイズは、3辺の合計が115cmとなっておりますが、重量制限についてはLCCのジェットスターやピーチでは7kgが制限となります。
航空会社 | 規定サイズ 縦×横×奥行 3辺の和 | 重量 |
---|---|---|
ANA | 3辺(縦・横・高さ)の和が 115cm以内 かつ3辺それぞれの長さが 55cm×40cm×25cm以内 | 10kg |
JAL | 55cm×40cm×25cm 115cm以内 | 10kg |
スターフライヤー | 50×40×25cm 115cm以内 | 10kg |
スカイマーク | 55×40×25cm 115cm以内 | 10kg |
エアドゥ | 55×40×25cm 115cm以内 | 10kg |
ソラシドエア | 55×40×25cm 115cm以内 | 10kg |
ジェットスター | 56×36×23cm 115cm以内 | 7kg |
ピーチ | 50×40×25cm 115cm以内 | 7kg |
タイガーエア | 54cm×38cm×23cm 115cm以内 | 10kg |
スクート | 54cm×38cm×23cm 115cm以内 | 10kg |
キッズトラベルやノリッコのキャリー自体の重さは3〜4.1kg程度です。
この重量部分の制限をクリアしたとしても、規定サイズのほうに引っかかってしまうんですよね(全モデル)。
キッズトラベルやノリッコは大きさ&重量的に、機内持ち込み不可となり、預け荷物になります。
ちなみに、キッズトラベルキャリーminiは機内持ち込みできそうでできないサイズなので、もし勘違いされている方がいたら気をつけてください。
【更新/2023.12.31】
機内持ち込みできるキッズキャリー「ハピライドミニ」の記事を公開したので参考にしてください。
子供が乗れるキャリーケースを実店舗で見たい!売っている場所は?
私はネットで購入しましたが、中には「店舗で実際に触ったり見たり、子供を乗せてみたりしてから購入したい!」という人もいるかと思います。
ジェットキッズなら無印、高島屋、Blossom39、伊勢丹。
キッズトラベルなら、ビックカメラ。
ノリッコなら、東急ハンズ、イオン、カインズホーム。
などの実店舗で販売されています。
ただし、全店舗で販売しているわけではないようで、店舗によっては置いていなかったりしますので、お近くの店舗に電話して事前に確認されてから出かけてくださいね。
子供が乗れるキャリーケースはレンタルできる?
はい、Rentio(レンティオ)などでレンタルできます。
ただし、例えば、キッズトラベルのMサイズのレンタル費用は7泊8日で6,000円しますので、2回レンタルしたらほぼ買えちゃう金額に…。
とはいえ、レンタルは保管の手間いらず・必要なときだけというメリットがありますので、そこは各々のライフスタイルに合わせて、購入かレンタルかを決めたらいいと思います。
子供が乗れるキャリーケースは何歳まで?
結論から言うと「耐荷重の範囲でOKだが、キャリーに入れる荷物の重量を考えれば概ね12歳くらいまで」という感じになります。
例えば、子供が乗れるキャリー御三家と言われている「キッズトラベル」「ジェットキッズ」「ノリッコ」の耐荷重と対象年齢は次のとおりです。
- キッズトラベル
対象年齢:3歳〜12歳/耐荷重:50kg(Mサイズ) - ジェットキッズ
対象年齢:3歳〜7歳くらいまで/耐荷重35kg - ノリッコ
対象年齢:3歳〜12歳/耐荷重:50kg(Mサイズ)
この各社の「耐荷重」は「子供の身体+キャリー内の荷物」の重量になります。
スクスクのっぽくんによれば、3歳〜13歳の子供の体重は↓こんな感じで推移します。
キッズトラベルとノリッコのメーカー公表の対象年齢は〜12歳となっていますが、ここではわかりやすいようにあえて13歳まで入れてみます。
性別/年齢 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 8歳 | 9歳 | 10歳 | 11歳 | 12歳 | 13歳 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
男の子 | 13.0 | 15.1 | 17.9 | 20.7 | 23.5 | 26.7 | 30.2 | 34.0 | 38.2 | 43.1 | 48.4 |
女の子 | 13.1 | 15.2 | 17.8 | 20.3 | 22.9 | 25.9 | 29.3 | 33.3 | 37.9 | 42.4 | 46.2 |
メーカー(ここではキッズトラベルとノリッコを指す)公表の耐荷重が50kgであることを考えると、13歳の体重では、男の子で1.6kg、女の子で3.8kgの荷物を入れることしかできなくなるため、実質、やはりメーカー公表の12歳くらいまでと理解しておくのがいいと思います。